2011年8月〜9月の作品
黒泥木葉文カップ
 作者  高嶋さん (女性)

五斗蒔赤土を使いロクロ成形でカップ本体を作ります。
高台を仕上げ、ハンドルを付けます、薄紙を木の葉
模様に切り、水を付け貼り付けます。
グレーの色粘土をスプレーで吹き付け、乾燥させて
同じように木の葉の紙を貼り付け、黒泥を全体に吹き付
けます、乾燥後、紙を剥がし葉脈を線彫りします。
素焼きし内側に土灰透明釉を掛け、外は無釉で1267度
の還元焼成します。
銀彩で木の葉を描き、800度で焼き付けます。

(コメント)

色泥を重ねて木の葉模様を表現しています・
無釉なので素朴な雰囲気を残し、銀彩の木の葉を
入れることで変化のあるカップに仕上げています。

作者  佐竹さん (女性)

黒粘土を使いロクロ成形します。
高台削りのあと、四角の外枠を紙で止めてから布目を
置いて白泥を塗り、手で擦りつけて布目模様を入れ
乾燥後、交差する線を彫ります。
素焼きの後、線の部分にトルコ−ブルーの色泥を入れ
象嵌します。
再度、素焼きし灰艶消し釉を薄掛けし1265度の酸化
焼成します。
縁の部分は、マスキングテープで三角部分の外を止め
金彩をします。
800度で焼成し焼き付けます。

(コメント)

金彩が入ることで、全体の雰囲気が締まったお皿に
なり白泥の布目も引き立ってきます。

黒地白泥布目金彩皿

彩泥幾何文壺
 作者 溝田さん(女性)

黒粘土を使いロクロ成形します。
高台仕上げの後、唐津中目土に赤土を加え化粧掛け
します。
乾燥させてから、幾何模様を線彫りします。
素焼きの後、内側は土灰釉を掛け1265度の酸化焼成
し、上絵を使い幾何模様の一部に彩色し800度で焼き
付けます。

(コメント)

唐津の土味のある地肌と、可愛い色合いの上絵彩色の
コントラストが面白い一輪ざしです。
焼成した時の自然な日色が綺麗に出ています。
 

作者  金子さん (男性)

信楽土を使いロクロ成形します。
高台を仕上げ、乾燥させすやきします。
乳白釉を全体に浸し掛けし、1265度の酸化焼成します。
赤絵で線模様を描き、所々に緑の上絵を入れて
800度で焼成し焼き付けます。

(コメント)

素朴な白の乳白釉なので赤絵を引き立ててくれています
普段使いの器として楽しんで使える鉢です。
赤絵鉢
青磁輪花彫花文皿
 作者  岩根さん (女性

半磁土を使いロクロ成形します。
高台を削り、縁を輪花模様にカットしてから中心部に
花を線彫りします。
素焼きし淡い緑青磁をスプレー掛けし1268度の還元
焼成します

(コメント)

淡い緑青磁が縁の部分に溜まり、中心部が淡く、花の
彫りが浮き出て綺麗です。
縁のカットなど手間の掛かる作品ですが、焼き上がって
見ると掛かった労力が作品の質に表れていると思います

作者 中川 さん(女性)

五斗蒔赤土を使いタタラ作りで板を作り寸法に切り
組み合わせて成形します。
乾燥させ、高台を削り、黄色とグレーの色粘土で花を
描きます。
素焼きし土灰釉を浸し掛けし、1265度の酸化焼成します。
赤絵と緑の上絵で彩色し800度で焼き付けます。

(コメント)

やや粗めの五斗蒔き土使って成形してあるので、焼成
後の変形が少なく綺麗な角鉢に仕上がっています。
花模様も最後に上絵で縁取りをして可愛らしくしてあります
赤絵彩泥角鉢
黒地描落一輪ざし
 作者
  長谷川 さん  (男性)

黒粘土を使いロクロ成形します。
高台を削り、唐津土を化粧掛けします。
乾燥させて、やや変形の四角形の型紙を作り全体に
埋まるようにレイアウトします、
四角の内側、3か所を削り取ります。
素焼きの後、内掛け土灰釉で1265度の酸化焼成し
上絵黄・青・オレンジなどで彩色し800度で焼きます

(コメント)

掻き落とされた地色の黒が引き立つ図柄です。
彩色の色合いも単調にならないように配置され
好感がもて、可愛らしく仕上がっています。

作者 山本さん(女性)

磁土を使いロクロ成形でカップとお皿を作ります。
高台仕上げの後、カップの持ち手を付けます
乾燥させて素焼きし、鉄絵具で模様を描き、1号石灰釉
を全体に浸し掛けし、カップは下部に皿は鉄絵を避け
一部に織部釉を掛けます。
1265度の酸化焼成します。

(コメント)
薄造りのカップに仕上げてあり軽いです。
鉄絵が古風な図柄で和風な雰囲気をだしています
一部に掛けられた織部の緑も深みがあり綺麗です。

織部掛分カップ
唐津鉄絵刷毛目湯呑

 作者 藤田 さん(女性)

唐津中目土を使いロクロ成形します。
高台を削り、白泥を荒刷毛で何か所かに塗ります。
素焼き後、鉄絵具で瓢箪の図柄を描き、全体に1号
石灰釉を浸し掛けし1268度の還元焼成します。

(コメント)

素朴な感じのお湯呑です、唐津独特な細かな鉄粉の
出ている地肌が好感もてます。
やや大ぶりで、たっぷり番茶を楽しめる器です。


作者 岩根 さん(女性)

赤土使いロクロで本体・蓋・注ぎ口を作ります。
高台を削り、蓋は丸みを削り摘みを付けます
注ぎ口は斜めにカットし本体の丸みに合わせ調整し、
本体を形に合わせ切り抜き接着します。
注ぎ口の反対部分にハンドルを付けます。
乾燥、素焼き後日が輪に土灰釉を掛け1268度の還元
焼成します。

(コメント)

可愛らしい大きさの一人用のポットで、ハンドルが持ち
やすく使いやすく出来ています。
焼締ポット
黒マット釉三角灯り器
 作者 脇本さん(女性)

赤土を使いタタラ作りで陶板を作り、三角に張り合わせ
底を付けます。
上部には器具を固定する板を付け穴を空けておきます
表面に同色粘土で女性の顔・。花を貼り付け、細部は
削りながら立体化します。
素焼きし、黒マットの釉薬を全体に浸し掛けし1265度の
酸化焼成します。

(コメント)

大きな灯りの作品です、貼り付けの女性像の顔の表情
に苦心されていましたが、焼成されて渋い黒の艶消し
でまとまって、調和がとれていると思います。
本人は、後で銀彩を入れてみようか思案されている
ようです。