2007年10月〜11月の作品
黄瀬戸長皿
作者  佐竹さん (女性)

瀬戸志野土を使いタタラ作りで板を作り型紙を
中に当てて縁を持ち上げます。
底は四角く削り下げて、中は扇形の花を削ります
乾燥素焼き後、黄瀬戸釉を掛け花の部分には
織部釉を筆で塗ります。
1268度の酸化焼成します。

(コメント)
黄瀬戸の上に織部釉の伝統的な色の組み合わせ
ですが長皿に良く合っています。
どんな料理を盛っても引き立つと思います

作者
  長谷川さん (男性)

古信楽の土を使いロクロ成形します。
高台を仕上げ乾燥、素焼き後、壷の下部は火色釉
を中間層は伊羅穂釉をスプレー掛します。
口辺を中心に灰釉をやや厚掛けし流れを作ります。
1268度の還元焼成します。

(コメント)
焼成すると灰釉が掛けた状態より流れが大きくなり
先端がビードロ状になります。
流れを予想し釉薬の厚味を加減するのが難しいで
すがこの壷は丁度の流れを作っています。
色合いの変化も良いと思います。
灰釉壷

鉄絵織部鉢
作者 興梠さん(女性)

信楽中目土を使いタタラ作りで板を作り張り合わせ
て成形します。
底の仕上げ、形ノ整えし素焼きします。
鉄絵ど模様を描き全体に土灰釉を浸し掛けし
対角に織部釉を杓掛けします。
1267度の酸化焼成します。

(コメント)
タタラ作りの鉢、柔らかな曲線がいきていますし
貼った部分の重ねも面白いです。
描かれている絵も楽しく、古風な技法を


作者  三浦さん(女性)

唐津白土の赤土を加え手びねり成形します。
高台仕上げ、形の整えた後印華を押し上から白泥
塗ります。
乾燥後、表面の余分な所を削り取り花の部分を白く
出します。
素焼きし内側に土灰釉を掛け1268度の還元焼成
します。

(コメント)
唐津土の少し粗めの地肌と印華の花模様が良く
合っています。
形も福与かな丸みで愛らしく口作りも自然で
楽しめます。
焼締印華花入
象嵌草花花入
作者  上村さん(女性
信楽白粘土を使い手びねり成形します。
高台、形の整えの後、草花を線彫りし模様に
合わせ黄色・緑・紫・ピンクの色泥を象嵌します。
素焼きし全体に土灰透明釉を浸し掛けし、下部
に織部釉をスプレーで掛け1,265度の酸化焼成
します。

(コメント)
手びねりの良さが出ている花生けです。
象嵌の草花模様も控えめに入れ、織部釉の淡い
ボカシも効果があります。

作者 前田さん(女性)

瀬戸志野土を使いロクロで成形します。
高台仕上げ後、鬼板を一部に化粧掛けします。
素焼きし高台部分に伊羅保釉を上部に志野釉を
掛け1268度の還元焼成します。

(コメント)
ロクロ目が大らかに入っているフリーカップで
上下の色合いの対比が作品を引き締めています。
どんな物でも入れて楽しんで使えるフリーカップです。
志野釉カップ
掛け分けポット
作者
  妹尾さん(男性)

信楽白粘土を使いロクロで本体・蓋・注ぎ口を
成形します。
高台仕上げ、蓋削りの後、注げ口・持ち手を付け
乾燥させて素焼きします。
四角く切ったシールを適当に貼り付け、内側は
土灰釉を掛け、外上部は白マット釉を、下部は黒
マット釉を浸し掛けします。
シールをはずし黒と黄色の釉薬で丸を描き、上か
ら 土灰釉を筆塗りします。
1268度の酸化焼成します。

(コメント)
釉薬2種と素地の掛け分けポット、摘みの無い蓋
も邪魔にならず内部も洗い易く便利です。
注ぎ口も大きくて、よく出そうです。


作者 大和 さん(男性)

磁土を使いロクロ成形します。
高台仕上げし乾燥後、素焼きします。
呉須で茄子の輪郭を細筆で描き内側は薄い呉須
を大きな含みのある筆で塗ります。
絵付け後、1号石灰釉を浸し掛けし1268度の
還元焼成します。

(コメント)
白磁の小皿に描かれた茄子の呉須の濃淡が
優しく手描きの良さが出ていると思います。

染付小皿
彩泥小鉢
作者大久保 さん(女性)

信楽赤土に黄土を加えロクロ成形します。
高台仕上げし内側は縁を残して白泥を塗り
乾燥したら黄色泥を真ん中を残し塗ります。
素焼き後下絵の具の赤で線を入れ、縁の
部分は撥水剤留め土灰釉を掛けます。
1,265度の酸化焼成します。

(コメント)
黄土が混ぜてあるので酸化焼成すると渋い
赤みを帯びたレンガ色になります。
焼き締の地色と色泥の対比が新鮮さを出して
いて楽しく使ってみたい器に仕上がっています。

作者 岡本 さん(男性)

合わせ荒土使い手びねり成形します。
高台仕上げ、形の整え後、乾燥素焼きします。
長石の多い白貫入釉をやや厚めに浸し掛けし
1268度の還元焼成します。

(コメント)
手びねりで成形した鉢に貫入釉を掛けている鉢です
やや、厚掛けの為重くなりますが亀甲模様の貫入が
渋く趣のある鉢に仕上がっています。
貫入釉鉢
白泥花入
作者 清水 さん(女性)

篠原土に萩土と信楽赤土を加えロクロ成形します。
底の仕上げ後、形の8部まで白泥に浸し掛けし
乾燥させ素焼きします。
土灰釉を薄掛けし1268度の還元焼成します。

(コメント)
ロクロの渦巻模様がダイナミックに表現された
花生けで、形の面白さと作品から受ける力強さを
感じさせてくれる作品に仕上がっていると思います