2013年5月~7月の作品
灰釉白泥刷毛目湯呑
 作者 中川さん (女性)

合わせ粗土を使いロクロ成形します。
高台を削ってから白泥を、稲穂を束ねた粗めの刷毛を
使い動かしながら塗ります。
乾燥後素焼きし、鉄絵具で丸文様を描きます、全体に
木灰艶消し釉を浸し掛けし、1265度の酸化焼成します

(コメント)

白泥の刷毛の動きが大胆で躍動感があり、素朴な鉄で
掻き入れた丸文が合っています。
釉薬選択も艶消しの為、焼き上げりの雰囲気を上品な
風合いに仕上げています。


作者  藤田さん (女性)

唐津土に赤土を加えロクロ成形します、乾燥させて高台
を削ります。
内側は白泥を掛け、外側にイッチンで渦巻き模様を入れ
素焼き後、渦巻き模様を中心に撥水剤で丸くマスキング
します。
全体に土灰釉を浸し掛けし1268度の還元焼成します。

(コメント)

中は白泥の土味のある柔らかな白で、外側は鉄粉の黒
が出ているグレー、焼き締めの土の茶色と、色合いの調
和が全体にあっていると思います。
口作りのやや厚めの感じも素朴な雰囲気を出しています
白泥掛分湯呑

唐津抜き絵輪花鉢
 作者 坂本 さん(男性)

唐津中目土を使い手びねり成形します。
乾燥させ、高台を削り形を整えてから口辺に切り込み
を入れます。
素焼の後、中心部に鉄絵具で草文を描き土灰釉を掛け
てから丸く撥水剤で止め鉄釉を浸し掛けします。
1268度の還元焼成します。

(コメント)

手びねり成形で5客作られ、釉薬も鉄絵抜き絵の手間
のかかる工程で作られています、素朴な鉄絵と鉄釉の
微妙 な色合いの変化も楽しめる作品です。

 

作者  吉岡さん (女性)

赤土に唐津粘土を加えロクロせいけいします、高台を
削ってからハンドルを付けます。
焼き締め部分は紙を濡らし貼り付け白泥をスプレー掛け
しΛ模様を刻みます、乾燥させて素焼きし白泥の掛かって
ない部分はテープで止めてから、つや消しの灰釉をスプレ
ー掛けし1268度の還元焼成します。

(コメント)

白泥の掛け方が薄かった部分があったのが色合いに変
化が出て良かったと思います。



灰釉水差し
イッチン長皿
 作者   佐竹さん (女性

信楽白土を使いタタラ作りで板を作り縁を持ち上げて形
作ります、乾燥させ中央部分に黒泥を刷毛塗りします。
磁土をスリップ状にしイッチンで絞り出しながら模様を
描きます。
素焼き後、艶消しの透明釉を浸し掛けし1268度の還
元焼成します。

(コメント)

イッチンを使った模様描きですが、使いなれないと思っ
たとうりの図柄を描くことができません、黒泥を下地に
塗ってあるので白のイッチン模様がくっきり引き立って
います。


作者 山本 さん(女性)

半磁土を使いロクロ成形します。
乾燥後、高台を削ってから図柄を切りにいた外枠の紙を
水で貼り付け上から色泥を塗ります、乾燥紙を剥がし
余分な所は削ります、同じやり方で葉を色違いで入れて
行きます。
素焼きし志野釉を薄めに浸し掛けし1268度の還元焼成
します。

(コメント)
色泥を使い切り抜いた紙を貼り付け模様を入れる手間の
掛かる方法ですが、模様の輪郭がシャープな線で表現で
き作品の雰囲気も端正な仕上がりになっています。
色泥彩花文鉢
白泥掻落桜花文皿
 作者
  中村さん  (女性)

唐津赤土を使いロクロ成形します。
高台を削ってから白泥をスプレー掛けし、乾燥させて桜
模様を鉄筆で彫ります、素焼き後土灰釉を薄掛けして
1268度の還元焼成します。

(コメント)

白泥をスプレー掛けで濃淡が出るように掛けているので
色合いに変化がでています。

作者 黒木さん(女性)

赤土を使いタタラ作りで板を作り布で両面を挟みボール
型に被せ成形します。
乾燥させ白泥を浸し掛けし素焼きします、土灰釉を薄掛け
し1268度の還元焼成し赤絵・緑の上絵の具を使いスイ
カ模様を描いてから800度で焼成します。

(コメント)
タタラ作りでやや厚めに形作っているので丈夫で使いやす
そうです、赤絵もスイカ模様で可愛らしいです。
白泥赤絵スイカ文鉢
染付鉢

 作者 興梠 さん(女性)

磁土を使いロクロ成形します、高台を削り乾燥後素焼
きします。
スポンジを形に切り、薄めのゴスを付けて押して模様を
入れ細筆で線模様を描き入れます。
全体に1号石灰釉を浸し掛けし1268度の還元焼成しま
す。

(コメント)

大きめの模様をスポンジを使って押してあるので柔らか
な濃淡が出ています、ぜんたいに模様を入れてあるの
が楽しいです。


作者 長谷川 さん(男性)

赤土を使いロクロ成形します、高台を削り縁の部分に線
模様を刻みます。
素焼き後、縁の部分を撥水剤で止め、中は貫入釉を掛け
1268度の還元焼成します。

(コメント)

貫入釉が土の収縮と同じになって貫入があまり入らない
焼き上がりになりましたが、焼き締め部分の土との色合い
の対比が美しく全体の調和も良いと思います。

貫入釉掛分皿