2008年6月〜7月の作品
呉須青釉輪花鉢
 作者  大瀬戸 さん (女性)

磁土を使いやや厚めにロクロ成形します。
高台仕上後、内面に丸カンナを使い鎬手模様を
彫ります、縁の模様の山部分を切り込みを入れ
ます。
裏側は切り込み位置の部分に線を刻み、その
両脇を削ります。
素焼きし呉須青釉を浸し掛けし1268度の還元
焼成します。

(コメント)
呉須青釉を掛けると輪化模様の縁が白く浮かび
一層繊細さが増します。
 

作者  藤井 さん (女性)

唐津中白土を使い手びねり成形します。
高台仕上げ、形の整えた後素焼きします。
藁白釉を全体に浸し掛けし、再度口辺部分を浸し
掛けします。
1268度の還元焼成します。

(コメント)
手びねりで作った作品ですが薄く端整に仕上げられ
ています。
藁白釉の濃淡の流れも美しいです。
藁白釉ビアカップ

天目赤絵皿
 作者 中川 さん(女性)

合わせ粘土を使いロクロ成形します。
高台を仕上げ、乾燥させて素焼きします。
皿の内部三か所に土灰釉を掛け撥水剤で丸く
留め、余分な所は湿ったスポンジで拭き取ります。
天目釉を全体に浸し掛け1265度の酸化焼成します
抜いた丸の中に赤絵で模様を描き、部分に緑の上絵
で色を入れて800度で焼き付けます。

(コメント)
合わせ土を用いているので抜いた部分の色合いが
優しいベージュ色になって黒の天目釉と合っています。
描かれている赤絵も良い雰囲気作りになっています。


作者  石井さん(女性)

磁土を使いロクロ成形します。
高台仕上後、細い針で藤模様を彫ります。
素焼きし、淡い呉須の濃淡で彩色します
花の部分はトルコブルーと藤色の下絵の具で
彩色し艶消しのバリウムマット釉を全体に
スプレー掛けして 1270度の還元焼成
します。

(コメント)
色を抑えた彩色皿ですが、十分に藤の花の
美しさが表現されています。
地の白さも艶なしで気品があって良いです。
彩色藤模様皿
黒地白泥幾何文皿
 作者  清水 さん(女性

黒粘土を使いタタラ作りで板を作り布目模様を
両面に付けてから少し縁を持ち上げます。
乾燥させ四角の外側をマスキングし、白泥を
刷毛塗りします。
針で線を引き、乾燥させて素焼きします。
薄い呉須で角と中の四角を筆塗し、角に下絵の具
の赤で点を描きます、薄い土灰釉を中心にスプレー
掛けし1265度の酸化焼成します。

(コメント)
四角の形も角が丸くなり優しい感じになっています。
白泥の中に布目が浮き出て、呉須の滲み具合も
変化があって良いです。

作者 中村 さん(女性)

信楽赤土を使いタタラ作りで成形します。
布目をしっかり付け、縁を少し持ち上げます
素焼き後、斜め半分は藁白釉をもう半分は
織部釉を掛けます。
1265度の酸化焼成します。

(コメント)
藁白釉の下から布目が見え作品面白みを
与えています。
織部釉も深みのある、やや青味が入る釉
ですが藁白釉との対比が綺麗だと思います。
布目掛分皿
織部線文鉢
 作者
  山本 (裕) さん  (女性)

磁土を使いロクロ成形します。
高台仕上後、中に渦巻き状の線を削って入れます。
素焼きし織部釉を全体に浸し掛け1265度の
酸化焼成します。

(コメント)
シンプルなグリーンの織部の鉢ですが、内面の
渦巻き状の線が良い効果を出しています。
大きさも18センチ位の鉢なので色んな使い方
が出来るとおもいます。


作者 中野 さん(女性)

磁土を使いロクロ成形します。
高台仕上げ、丸カンナで線彫りします。
素焼き後、1号石灰釉を浸し掛けしその上から
青白釉をスプレー掛けします、1268度の還元
焼成します。

(コメント)
素材が磁土なので釉薬の発色が綺麗です。
1号石灰釉の上から青白釉を掛けているので
青味に深みがあり上品に仕上がっています。
青白釉茶碗
嶋下
染付蕎麦猪口

 作者 宮長 さん(女性)

半磁土を使い手びねり成形します。
高台仕上げ、形の整え乾燥素焼きします。
呉須で模様を描き土灰釉を浸し掛けし1268度の
還元焼成します。


(コメント)
手びねりで作られた蕎麦猪口ですが厚みも良く
端正な形で作られています。
作者は80歳を超えた女性ですが土練り、成形
絵付け,釉掛と全行程をご自身で納得行くまで
作陶を楽しんで制作しておられます。

作者 大瀬戸 さん(女性)

唐津中白土を使いロクロで成形します。
薄紙を色んな大きさの4角形にカットし
水で濡らし貼り付けます。
白泥を掛け、上と下の部は黒泥を刷毛塗りします
4角の中に線模様を入れます。
素焼き後、白泥・黒泥で線の部分を象嵌します。
薄く灰透明釉をスプレー掛けし1268度の還元
焼成します
色んな色で四角の中に上絵彩色し800度で
焼成します


(コメント)
四角の幾何模様のデザインでまとめた壺です。
象嵌・切り抜き・上絵などの技法を用いることで
より繊細な表現が可能となり作品に深みを与え
てくれます。
単純な幾何模様の組み合わせですが飽きの来ない
作品に仕上がっています。
象嵌幾何文壺
黒地朝顔文壺
 作者 石井  さん(女性)

黒粘土を使いロクロ成形します。
高台仕上後、白泥スポンジで濃淡を付け叩き
化粧します。
乾燥させ朝顔の図柄を線彫りします。
素焼き後土灰釉を浸し掛けし1265度の酸化焼成
します。


(コメント)
白泥の濃淡が朝顔の背景で面白い効果を
出していて、シンプルな形の小壺ですが可愛らしく
仕上がっています。